李苺鈴のメモ&ブログ

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朝鮮日報『驚くべき話が出回っている』

[양상훈 칼럼] 지금 놀라운 얘기들이 나돌고 있다 - 조선일보 (驚くべき話が出回っている) <朝鮮日報/2021.02.18>

https://www.chosun.com/opinion/column/2021/02/18/FNUQNAMGBRGCBJZ4D7SGSOLCHE/

https://n.news.naver.com/article/023/0003596727

https://news.v.daum.net/v/20210218040636375

 

(和訳)
韓国では旧暦の1月1日を旧正月と言うが、世界では「チャイニーズニューイヤーデー(Chinese new year day)」という。旧暦は中国が作ったのだから当然のことだ。西欧の小学校では白人の子どもたちが中国式の帽子をかぶり、中華料理を食べることもある。この中国の旧正月を休日に定めた国を調べたところ、殆ど全てが、華僑が多かったり、主軸の東南アジア諸国だ。そうでない国は韓国とモンゴルだけだ。 特に米国の同盟国の中には韓国しかない。シンガポールもあるが、華僑圏の都市国家だ。

 

日本は1873年に旧暦をなくし、それで終わった。韓国も1896年に旧暦を廃止したが、まだ1月1日は旧暦で最大の祝日となっている。風習に関する話ではない。世界が中国の節日として知っている日を最大の節日とし、「節」としては米国の同盟国の中でほぼ唯一なのが韓国だという事実が、米中の間に置かれた韓国の立場であり、いろいろと考えさせられる。最近、米国と西欧圏では、このような韓国と関連して驚くべき話が出回っている。どうも尋常ではない。

 

国務省報道官が9日に言った言葉からは驚くべきものがある。記者が「北朝鮮の核ミサイル試験を憂慮するのか」と尋ねると「(それよりも)韓国、日本と緊密に協力できない可能性がもっと心配だ」と答えた。日本は米国と異見がないも同然の国だ。結局、この答えは、北朝鮮の核問題よりも、韓国の日本に対する態度が心配だということだ。韓日関係に対する懸念だが、その中には韓国がなぜ日米でなく中朝の方に傾くのかという視線がある。

 

かつても米国には、今後韓国は100%中国に、日本は100%米国につくと考える専門家がいた。ところが最近、このような見方が主流をなしているような不吉さがある。中国、北朝鮮に度を超えた好意を示して、日本には度を超えて敵意を示した文在寅政権の4年の結果だ。米国の朝野が中国の浮上に深刻な警戒心を共有するようになり、手遅れになる前に中国を抑制しなければならないという切迫した見解が登場する時期と文政権がかみ合い、米国で韓国は同盟というよりも「漂流する国」と表現されている。いくつかの見解ではない。広範囲にそのような認識が広まっている。

 

この認識は明確な根拠により強化されている。米民主党の外交に影響を及ぼすアインホーン元国務省顧問は、文政権が中国を意識して北朝鮮の核防衛用のTHAADに強く反対したと指摘する。このことで韓国は在韓米軍、更には自らを防御するよりも中国との関係を重視できる国という認識が米国に植えられた。ローレス元国防副次官は、韓国が米国の中距離ミサイル配備をも拒否したケースを挙げている。韓国は、米国のために中国牽制に参加する考えはなく、米国のために少しでも犠牲にする考えはないということだ。米上院外交委員長は中国共産党に祝賀の言葉を送った文大統領に対して「こんなことのために米国の青年たちは中共の侵略から韓国を守るために血を流したのか」と公開的に憤慨した。

 

アジアで米国が信頼できる真の同盟国は日本だけだという認識は堅固に拡散している。ブッシュ、オバマ政府の時に上がった韓国の位置は元の位置より後退した。日本と正反対に、中国牽制に一切参加しない韓国に対する問題意識は、バイデン政府の方がトランプよりも強い。バイデン副大統領の韓日関係回復の注文は、韓国に向けて米国と中国の間で立場を明確にせよという意味だ。米国の有名な地政学分析家は最近、著書で「韓国は日本と争っている。米国は言いようのない苛立ちを感じた」と述べた。米国の「何とも言えないイライラ」が、今や変曲点を通り過ぎていくようだ。

 

ヘーゲル元米国防長官など各国の安全保障担当者が作った「核と同盟」関連報告書が数日前にバイデン政府に提出された。報告書は、豪州、日本、韓国が参加するアジア版核企画グループを創設し、米国が核兵器運用を協議することを提案した。しかしその直後、米国から「韓国は排除すべきだ」という声が出ている。アインホーンは「韓国は中国を意識して参加しない」とし、セイモア元調整官は「反対できる同盟に米国が先に提案する必要はない」と述べた。

 

ローレス元副次官は、韓国が核を保有した北朝鮮に従属する可能性が高いとし、米国は日本に中距離核ミサイルを配備して中朝に対応すべきだと述べた。この場合、日米はNATO式核共有協定を結ぶことになるだろう。元在韓米軍司令官も「韓国は北朝鮮に服属する可能性がある」と述べた。ベネットランド研究所の研究員は、「北朝鮮が日本を攻撃する場合、米国の対北朝鮮軍事作戦で韓国の立場を考慮しなくてもいいという見解も、米国で増えている」と話す。

 

米国の外交の大物ジョージ・ケナンが歴史的電文を通じて「ソ連封鎖」を主張して以来、約40年ぶりにソ連が崩壊した。最近、米国で彼に匹敵する匿名の寄稿文が登場した。中国全体ではなく、習近平を封鎖しなければならないということだ。習近平封鎖方策で韓国の比重は殆ど無いが、「韓国が中国の方にずっと漂流している」という認識が指摘されている。同盟国とその敵国の間で綱渡りをすれば、同盟には結局、殻だけが残る。私たちはその後のどこまでを考えているのだろうか。

 

【終】